職場の地質学博士の推薦図書を通勤電車の中で読んでみた.地球史46億年のうち,40億年は生物史があるのだという.この間,地球環境のかなり甚大な変化に適応しつつ,生物は地球上で生きながらえて来たようだ.環境が変わるたびに新たな環境に適応できる生物が栄える.そして適応できない種は絶滅する.そんな変化を繰り返しつつ,生物は,光合成,神経系,呼吸器,循環器,骨格,外皮,等の機能を得て複合化し,単細胞から大型化してきた.神経系と循環器の停止が人間の死とするのは,人間がそれら無くして生存出来ないほど大型化しているからである.
気温上昇を1.5℃未満に抑えなければ温暖化の影響が甚大になるとは,国連FCCCの科学的確信である.その目標に向けて人類を挙げての取組が脱炭素施策である.縄文時代には今より海面が高くて関東平野のかなりの部分が海だったことは縄文海進として認識していたが,実は気温も2℃高かったことは知らなかった.46億年に渡る地球環境の変化を概観すると,この僅かな気温の差は誤差のようなものである.しかし,人類の暮らしは,その微妙なバランスの上に成り立っているのである.
あらためて,地球科学の雄大な時間の流れとスケール感を感じる機会となった.

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