職場で薦める人があって読んでみることにしたのでが,30年前に刊行された名著は思いのほか面白かった.
幅広い生物に当てはまるサイズと時間に関する法則,時間は体重の1/4乗に比例するそうだ.ゾウはゆっくり動いてネズミはちょこちょこ動く.それぞれの時間がある.ゾウの寿命はネズミの寿命より長い.だけど,息を1回吸って吐く間に心臓が4回鼓動するのは同じ,寿命を鼓動時間で割ると一生に20億回鼓動を打つのも同じになる.こんな法則が哺乳類に限らず動物一般に当てはまるという.
方や基礎代謝量や食べる餌の量は体重の3/4乗に比例するそうだ.だけど,恒温動物は変温動物より全体的に多く食べる.体温を維持するエネルギーが余計に要るからだ.食べた餌は呼吸で燃焼して生命維持に寄与する部分,身体の成長に組込まれる部分,排せつ物となる部分に大別される.それぞれまた,概ね体重の3/4乗に比例するが,恒温動物と変温動物ではその構成比が異なる.変温動物は食べた餌の20%が成長に寄与するのに対して恒温動物は2%に留まる.ウシなどの恒温動物を食べるのはエネルギーの観点からすれば贅沢なことらしい.そして,現代の日本人は一般的な恒温動物に比べてかなり多くの食料を消費している特異な存在のようだ.
そんな法則から始まって,様々な生物のつくりを解説している.難しい理屈も無く,気軽に楽しく読める一冊である.

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