元地理オタクとしては読まない訳にもいかぬと,代ゼミの地理講師が解説する国際情勢の本を購入してみる.主な話題は,ロシア廻りの国際情勢,半導体/電気自動車の製造と中国経済の今後,穀物生産等世界の農業のすう勢,そしてエネルギー・環境問題,である.いずれもホットな話題を地理視点で解説している.代ゼミの教壇に立つだけあって軽快な文章は新書本に比べると読みやすいが,通勤電車で速読すると右から左へ抜けて行ったかもしれぬ.著者は日大文理の地理学科で農業地理学ゼミに所属したという地理学プロパーである.新聞社勤務の経験もあるようだ.産業の語り口がちょっと第3者的で冷たいと感じたのはそのせいだろうか?将来の社会人相手におもしろおかしく解説しているのかもしれないが,確かに外から批判的に観る視点も大切なことである.
政府の府省庁には英語表記を省略した略称があり,これが関係筋などで意外に使われている.代表的なのが大蔵省時代に金融機関が張付かせたMOF担である.大蔵省は財務省とその傘下の金融庁に再編されたが,MOFの略称は財務省に引継がれたようだ.ちなみに金融庁はFinancial Services Agency でFSAが略称のようだ. 一覧を眺めてみると,発音しやすいものばかりではない.MOFとMOFAは若干紛らわしいが,仮名書きにするとモフとモファ…やはり少し区別しにくいだろうか?発音しにくいと普及しないと思われるが,比較的発音しやすいのがMETIとMOE,それからMAFFとMLIT辺りかもしれない.文科省はMECSSTになるところをMEXTになっている.Xという文字は便利に使われているが,紛らわしい面もある.札幌G7会合で議長国の日本はGXを共同文書に入れようとしたが,分りにくいと不評で採用されなかったようだ.発音しにくいのはMHLWである.母音文字が無いことには少なくとも日本人には発音困難である.ちなみに,表には無いが,内閣官房はCabinet Secretariat でCASと略すようだ.画像の下部の出典にはその略称が使われている.こういう略称は国際的にも広く存在し,IMFやIEAなどの国際機関名や,政府の省庁の略称にもみられ,例えば米国の国務省はDOS,エネルギー省はDOEである.素直に〇〇省と言えば良さそうなものだが,国際標準に倣う流れなんだろうか?どちらかと言えば直接の名指しが憚られるときに用いる隠語のような気もする.存在を広く知られたくなかったMOF担などはその好例かもしれない.

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