昭和31年の物価というポスターを見て,記憶にある限りの昔の物価を思い出してみる.初めてお金を持って近くのお店へ買い物へ行ったのは幼稚園児の頃だから1968年ぐらいじゃなかろうか?10円でアイスバーを買った記憶がある.カップのアイスクリームは20~30円したと思う.小学生になって一日10円の小遣いを貰うようになる.たこ焼きを4つ10円で買ったのを覚えているが,間もなく3つ10円が相場になった.菓子パンはひとつ25~30円ぐらい,牛乳は20~25円ぐらいだったと思う.豆腐はよくお使いを頼まれたが,一丁20円ぐらいじゃなかったかと思う.10円でおからを買うとかなりの量があって驚いた.卵は10円,15円,20円と3グレードほどあった記憶である.わら半紙は1枚50銭,鉛筆は1本15円ぐらいのところ,ハイユニという三菱の高級鉛筆は2倍ぐらいした.公衆電話は10円,ハガキは7円,封書は15円だった.中学生になった1975年頃はたこ焼きひと舟(12個)100円だったかな?高校生の頃には150円ぐらいに値上がりしていたように思う.この間,3つ10円が1つ10円見当になったのだから約3倍に値上がりしている.菓子パンは70円ぐらいになっていたようなので,約2.5倍である.東京区部の消費者物価指数だが,グラフを見ると1970年の約550が1980年に約1300と2.4倍ぐらいになっているのでオーダーは凡そ合っている.大学生になったとき王将の餃子が一人前130円だったが,これも間もなく150円に値上がりした.眠眠の餃子は180~200円の記憶である.鳥新の焼鳥は1本100円見当だったかな?マクドのハンバーガーは180円である.
社会人になって東京へ来た頃,中華屋で餃子一人前の相場が400円だったので驚いた.当時は関東に王将チェーンが無かった.マックに390円のサンキューセット(ハンバーガー,ポテト,ドリンク)が登場する.間もなくバブル景気で物価は上昇するが,高くても良質なものが求められる.バブル崩壊後は長期間物価はほぼ上がらず,東京区部の消費者物価指数は1,800辺りで頭打ちとなっている.1970年頃の約3.5倍である.卵以外は子供の頃の記憶を4倍ぐらいすれば概ね辻褄が合うものが多い.しかし,2000年以降の物価はむしろデフレ方向に推移する.マックのハンバーガーが100円を切り,吉野家の牛丼が400円から280円に値下がりする.この頃からいろんな商品の質が低下して来たように思う.第2第3のビールもすっかり定着する.
2010年以降の消費者物価指数の推移を見ると,他のG7諸国や中韓に比べて物価上昇がほぼ無かったことが分かる.この間収入も増えず貧しい先進国になってしまった.そして昨年,世界的なエネルギー危機を契機に物価は上昇に転じる.ここで日本人の消費マインドは変わるだろうか?もちろん収入増が伴わねば難しいところはあるのだが,どうせ物価が上がるのなら,少々高くても付加価値の高いもの(上質だったり環境にやさしいなど)を求めるようになるだろうか?そのような好循環に移行できれば,社会全体が豊かになれる気がするのだが,どうだろうか?



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