岡田尊司著:「人はなぜ眠れないのか,幻冬舎新書」を読む.電車の中で,ざーっとすっ飛ばして読みたいところだけつまみ読みである.思うように眠れないのは悩ましいものである.長年の無呼吸症候群への対応を始めて半年経った.鼻にマスクをつけて空気を送り込むだけだが,徐々に慣れて一定の効果が得られている実感が出てきている.そうは言っても,そう簡単に思い通りになるものでもない.対処療法なので,止めると効果も無くなってしまう.
広く知られていることだが,睡眠は浅いレム睡眠と深いノンレム睡眠があり,更に後者の眠りの深さは4段階ある.自分のような場合はノンレム睡眠が足りていないようだ.無呼吸でたびたび窒息状態となり,しょっちゅう覚醒されて睡眠はく奪状態になる訳だ.深いノンレム睡眠を奪うと確実に死に至るらしい.免疫力も低下するそうだ.眠るのは,脳の活動を休めて修復する時間だという.方やレム睡眠時は夢を見ると同時に,身体が弛緩して動かなくなる.金縛り状態はこのレム睡眠時に生じる.レム睡眠では記憶を引張り出しては整理して長期記憶として再び格納する.このときは,変な記憶に反応して身体が動かない方が都合が良い.子供に多い夢遊病はノンレム睡眠時の行動のようなので,夢は見ていないという.
眠れないのにも様々あり,入眠困難,途中覚醒,早朝覚醒,眠りが浅いの4パターンあるという.原因系からは,不眠症(眠れない),睡眠不足による昼間の眠気,睡眠中の異常行動,の3つに大きく区分されるようだ.それぞれに再分類があり,呼吸関連睡眠障害は睡眠不足による昼間の眠気の5つの細分類のうちである.細分類は全部で12に及ぶ.様々な原因系が考えられるので,無呼吸以外にも思わぬ原因があるかもしれない.
不眠を克服するには,自分に合ったリズムを見つけるのが大切だと著者はいう.眠気には3つのリズムがあるそうだ.まず約24時間周期のサーカディアンリズムであり,昼間に覚醒して夜に眠気が強まる.そういえば,照明の明るさをこれに合わせるサーカディアン照明というのがあった.2つ目は約半日周期で眠気のピークが来るサーカセメディアンリズムである.昼過ぎに眠くなるのは食後に満腹になるからではなく,このリズムによるものらしい.3つ目は約90分周期のウルトラディアンリズムで,夜のうちでも眠気が強まったり弱まったりするという.眠くなったときに寝そびれると寝られなくなったりするらしい.睡眠時間が90分の倍数が良いというのもこのリズムによりものだ.これらのリズムの山谷は個人によって異なるらしいので,自分のリズムを掴んで生活するのが良いようだ.しかし,そんな品行方正な暮らしはしたことがないので,ハードルが高そうに思う.

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