共通テストから1週間経って,受験生も最終的な志望校を固めた頃と想像する.地元であったり遠方であったり,事情は様々であろう.大学の地理的立地と入学生の出身地には強い関係があると,以前にもデータで確認したことがある.今回は,最新の2023年度入学生の出身高校の所在地を比較してみた.データの出典は,大学改革支援・学位授与機構の大学基本情報である.
図は,各大学のブロックごとの出身高校所在地の比率を示す.全国各ブロックを代表する,比較的規模が大きい国公立総合大学を中心に選んだ.ブロックの区分けは11区分とし,その他は留学生や帰国子女及び入学資格検定などを含む.破線は所在都府県の比率を示す.また,R4年4/1の住民基本台帳によるブロックごとの15~19歳人口の構成比を参考に示している.
まず,東大や京大は全国各地に広く分布すると想像するのだが,図からもそういう傾向が伺える.しかし,東大では56%が関東,京大では48%が関西となっており,各ブロックの15~19歳人口構成比,34%及び17%に比べて約1.6~2.8倍である.地の利や地元志向の強さが伺える.東大京大よりも所在ブロック外の高校からの入学生が多いのが北大で,道内比率は31%に留まっている.特に関西以東のブロックに広く分布していることが分る.
全国的ではないが,東北大は東北よりも関東の比率が高く,更に信越・北陸を加えたエリアに分布する.東大以外の関東の大学では関東を中心に東北・信越及び東海のエリアとなる.名古屋大は東海を中心に北陸・信越と関西のエリア,大阪大と神戸大は関西を中心に東海・北陸から九州にかけてのエリア,広島大は中国・四国と関西及び九州のエリア,九州大は九州に加え中国・四国以西のエリアに分布している.
また,同じブロック内の比較では,東北大よりも山形大,筑波大よりも茨城大,大阪大よりも大阪公立大,九州大よりも長崎大,熊本大,鹿児島大の方が,それぞれ所在ブロックの構成比が高くなり分布が近距離化する傾向がみられる.また,中国ブロックでは,広島大よりも岡山大,更に愛媛大の方が,分布の近距離化が顕著になる傾向のようだ.一方で,北陸ブロックの金沢大と富山大は分布エリアはほぼ同様である.
関東や関西では,同じブロック内の所在都府県に比べてそれ以外の都府県の構成比が同等以上であることから,ブロック内での進学先が選択的であることが伺える.これに対して,信越エリアの新潟大と信州大では,新潟大がより東北寄りに,信州大がより関東・東海寄りに分布エリアが広がり,信越エリア内で互いに他県からの入学はかなり少ない.つまり,進学先としてのブロックの一体性は低いということになる.

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